マーケティング コラムデジタルマーケティング

デジタルマーケティングとは?基礎知識や手法を初心者にもわかりやすく解説!

デジタルマーケティング
2022.12.23

目次

近年、業務効率化や生産性向上に向けて企業でのデジタル化が進み、「デジタルマーケティング」という言葉をよく耳にするかと思います。
マーケティングにおいても欠かせない存在となりましたが、「デジタルマーケティング」について意味や重要性など、明確に理解できていますでしょうか。
本記事では、デジタルマーケティングの基礎知識や手法、よく混同されているWebマーケティングやインバウンドマーケティングとの違いなど、初心者の方に向けてわかりやすく解説していきたいと思います。

デジタルマーケティングとは

デジタルマーケティングとは、インターネットやIT、AIなどのデジタル技術を活用したマーケティング手法のことです。
パソコンやスマートフォンの普及により、様々な情報をインターネットで得るだけでなく、商品やサービスもオンラインで購入できるようになりました。

また、オフラインにおいても顧客情報の管理や見込み顧客へのアプローチなど、デジタル技術を活用することで、より効率的に購買へ繋げる施策が打てるようになりました。
そのため、近年CRMやMAツールなど、デジタルマーケティング活動を行う上で大きな戦力となる便利ツールを導入する企業も増えており、デジタルマーケティングの重要性が高まっています。

デジタルマーケティングが注目されるようになった背景

デジタルマーケティングが注目されるようになった背景として、インターネットやスマートフォンの普及が大きな要因です。
総務省による2020年時点の調査では、スマートフォンの普及率は8割を超えています。
インターネット利用率も83.4%と高く、スマートフォンによるインターネット利用率は68.3%というデータがあります。
引用元:https://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/ja/r03/html/nd111100.html

近年はスマートフォンだけでなくタブレットなどデバイスも多様化し、インフルエンサーによるSNS発信など、顧客の情報源も多様化しています。
また、新型コロナウイルスの影響により、リアルのイベントやセミナーがウェビナーに代わったり、広告もデジタル広告にシフトしたりと、リアルな顧客との接点が少なくなったことでデジタルシフトが進み、デジタルマーケティングに注力する企業が増加傾向にあります。

デジタルマーケティングとWebマーケティングの違い

デジタルマーケティングとよく混同されるのが、Webマーケティングです。
Webマーケティングとは、SEO、SNS、広告など、Webサイトにユーザーを集客したり、WebサイトでCVへ繋げる施策を行ったりとWebを中心としたマーケティング手法のことです。
どちらもインターネットを活用したマーケティングを行いますが、何が違うのかというと、デジタルマーケティングはインターネットに加えてAI、アプリ、デジタルサイネージ、Iot、ビッグデータなど、Webマーケティングよりも広い範囲で行われるマーケティング手法となります。
つまり、デジタルマーケティングの方が、Webマーケティングよりも広い意味を指すという認識で良いでしょう。

デジタルマーケティングとインバウンドマーケティングの違い

Webマーケティングとの違いを先述しましたが、インバウンドマーケティングもデジタルマーケティングと混同されている方が多いので、違いについて解説します。
マーケティングにおいて、インバウンド戦略とアウトバウンド戦略がありますが、インバウンドマーケティングとは、インバウンド戦略に限定したマーケティング手法のことを指します。

インバウンド戦略とは、オウンドメディアやSNS、動画コンテンツなど、コンテンツを用意し顧客を惹きつけ、顧客側から自社のサービスを見つけてもらい、顧客との信頼関係を築いていく戦略のことです。
アウトバウンド戦略とは、メール営業、テレアポ、Web広告などで、企業側からターゲット先へアプローチし、認知度の向上やリード獲得につなげる戦略のことです。
つまり、デジタルマーケティングは上記のインバウンド・アウトバウンドの区別をつけずデジタル技術を活用したマーケティング手法で、インバウンドマーケティングはマーケティング領域全体においてインバウンド戦略に限定したマーケティング手法という違いがあります。

デジタルマーケティングの目的

ここまででデジタルマーケティングがどのようなものなのか、ご理解いただけたかと思います。
次に、デジタルマーケティングにはどのような目的やメリットがあるのか解説していきたいと思います。
デジタルマーケティングの目的は、「業務効率化」と「効果分析による利益向上」です。
デジタルマーケティングのメリットとして、どのようなユーザー層がどのような情報に興味を持っているのか、どの時間に商品やサービスを購入したかなど、情報を細かく把握することが可能です。
オフラインでは、新聞広告やテレビCMを出した際、どのくらいのユーザーがどのくらい商品購入に至ったのかを把握することは難しいです。しかし、デジタル化により閲覧数やCV数を簡単に確認することができ、集計にかける時間も効率化されます。
また、分析においても実数値で比較検証を行うことができ、より利益に繋がる施策をスピード感を持って実行することが可能です。

デジタルマーケティングの種類・手法

デジタルマーケティングの重要性や目的について先述しましたが、どのような手法でデジタルマーケティングを行っていくのか、それぞれの手法におけるメリットやデメリットなど詳しく解説していきたいと思います。

1.コンテンツマーケティング

コンテンツマーケティングとは、ブログ記事や動画など、顧客にとって価値あるコンテンツを作成・配信し、見込み顧客を集客するところから、MA(マーケティングオートメーション)などを活用して顧客を育成していき、購買やファン化につなげるためのマーケティング手法のことです。

コンテンツを作成しても成果を出すまでには時間が掛かり、良質なコンテンツを作成・配信しつづけるにも外注するにもコストがかかってしまいます。
しかし、一度作成したコンテンツは自社の資産となり、成果が出ると各コンテンツから半永久的に集客が見込めるのがメリットです。

即効性が見込める集客方法として、インターネット広告が挙げられますが、広告を出稿するには費用がかかってしまいます。
自社コンテンツで集客ができるようになれば、広告を出稿する必要性も低くなるため、費用対効果が高くなるのが特徴です。
中長期目線では非常に効果的なマーケティング手法となりますので、他の手法と同時並行で運用していくのが良いでしょう。

2.SEO対策(検索エンジン最適化)

SEOとは、検索エンジン最適化のことで、GoogleやYahoo!などの検索結果において、Webサイトを上位に表示させる対策のことを指します。
オウンドメディアを運用する上で、欠かせないのがSEO対策です。
特定のキーワードを検索結果で上位表示させることができれば、ユーザーを多く集客することができます。

自社メディアに集客することができれば、リード獲得や購買につなげるための施策が行えるなど、メリットは非常に多いです。

3.アクセス解析

アクセス解析とは、Googleアナリティクスなどのアクセス解析ツールを用いて、自社サイトにおけるユーザー行動を分析し、Webサイト改善やCVR向上につなげる手法のことです。

Webサイト上にコンテンツを置いておくだけでは、CVにはつながりません。
どのページから商品が購入されることが多いのか、どのページが流入を稼いでいるのか、どのページがあまり見られていないのかなど、アクセス解析ツールを使用すれば、成果につながるページや人気のページ、改善が必要なページなど、事細かに把握することができます。

また、自社サイトに訪れるユーザー属性を把握することで、ターゲットユーザーに合わせた施策を打つことも可能です。

4.メールマーケティング

メールマーケティングとは、メールを活用して顧客とコミュニケーションをとり、営業活動を行うマーケティング手法です。
例えば、名刺交換で得たメールアドレスや自社サイトから資料請求をしてもらって得たメールアドレスに対して、商品やサービスのリリース情報やキャンペーン情報などを配信します。

見込み顧客のメールアドレスリストを保有していれば、簡単に低コストで施策を実行できるのがメリットです。

5.マーケティングオートメーション

マーケティングオートメーション(MA)とは、人的に行なっていたマーケティング活動を自動化させるツールのことです。
MAでは、見込み顧客の行動履歴や資料のダウンロード状況などを一元管理でき、見込み顧客を顧客に変えるためのナーチャリング活動(顧客育成)を効率化することができます。

また、スコアリング機能により、顧客毎にスコア化され、確度の高い見込み顧客を自動で抽出することができます。抽出された顧客情報を営業に共有することで、効率的に営業活動を行うこともできるのです。

6.動画マーケティング

動画マーケティングとは、動画を通じて商品・サービスの宣伝や販売活動を行うマーケティング手法です。
YouTubeやTikTokなどの動画配信プラットフォームが流行し、企業においても動画マーケティングは注目されています。

動画はリッチコンテンツなので、テキストと比べて多彩な表現や多くの情報を盛り込むことが可能です。
説明しづらい商品やサービスでも動画を使用すれば、わかりやすくユーザーに説明することができます。

7.リスティング広告

リスティング広告は、検索連動型広告とも呼ばれ、GoogleやYahoo!の検索結果に対してユーザーが検索したキーワードに合わせて出稿できる広告のことです。

キーワードによって単価は変わるため、人気キーワードであれば費用は高くなりますが、即効性があり、すぐに効果を求める場合に有効なデジタルマーケティング手法です。

8.SNS広告

SNS広告は、FacebookやTwitterなどのSNSに出稿する広告のことです。主にユーザーのタイムラインやニュースフィードに表示されます。
プロフィール情報をもとに年齢や性別、職種などのユーザー属性を用いて、ターゲティングを行うことができるので、狙いたいユーザー層に対して広告を配信することができます。

自社の商品やサービスを知らないユーザーに対してアプローチできるため、認知拡大におすすめのデジタルマーケティング手法です。

9.ディスプレイ広告

ディスプレイ広告とは、バナー広告とも呼ばれ、Webサイトの広告枠に配信される広告のことです。
ディスプレイ広告は、テキストだけでなく、画像や動画を使用することができるため、ユーザーの目に留まりやすく、視覚的に商品やサービスを伝えることができます。

リスティング広告と比べて即効性はなく、CVRも低くなりますが、潜在層を含めた幅広いユーザーにアプローチできます。

10.純広告

純広告とは、特定のメディアやアプリの広告枠を買い取り、出稿する広告のことです。
ディスプレイ広告のように複数のメディアに掲載されるのではなく、特定のメディアに掲載されるのが特徴です。
費用は高額になりますが、費用を支払えば必ず掲載できるため、確実に広告を掲載したい場合におすすめです。

ただし、広告を出稿するメディアによりユーザー層が異なるため、自社のターゲットユーザーと合っているかは確認しておきましょう。

デジタルマーケティング施策における注意点

先述したようにデジタルマーケティング施策には、いくつか種類があり、それぞれメリットやデメリットがあります。
とりあえずリスティング広告やSNS広告を利用しようという考えではなく、目標となるKGI・KPIを明確にしてから、どの手法を用いるかを検討することをおすすめします。
オフラインでの対面によるフォローが必要な場合においても、デジタルマーケティングと併用して解決できるかなど、バランスよく運用するのが良いでしょう。

デジタルマーケティングまとめ

デジタルマーケティングについて、理解は深まったでしょうか。
今回はデジタルマーケティングの基本と一般的な手法についてご紹介しました。
デジタルマーケティングを活用することで、効率よくユーザーの行動を分析することができ、利益向上につながります。

とりあえず行動することも大切ですが、こういった基本情報を知っておくことでより効果的に施策を打つことができます。

皆さんがデジタルマーケティング施策を実行する際、本記事が少しでも参考になりましたら幸いです。